東大附属の2020年度の適性検査はこれまでの傾向とかなり変化があった印象があります。特に適性検査1は全体的に論理性が問われる問題が多くなり、難易度が高くなった印象です。戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。
適正検査1
適正検査1:予想配点
予想配分はあくまで私見です。
問題数 | 予想配点 | 予想配点小計 | 問題種類 | ||
第1問 | 問1 | 3 | 3 | 9 | 選択 |
問2 | 4 | 3 | 12 | 選択 | |
問3 | 3 | 3 | 9 | 選択 | |
問4 | 1 | 5 | 5 | 選択 | |
問5 | 1 | 10 | 10 | 作文 | |
問6 | 5 | 3 | 15 | 漢字 | |
第2問 | 問1 | 1 | 5 | 5 | 記述 |
問2 | 1 | 5 | 5 | 選択 | |
問3 | 2 | 5 | 10 | 選択 | |
問4 | 1 | 5 | 5 | 選択 | |
問5 | 1 | 5 | 5 | 選択 | |
問6 | 5 | 2 | 10 | 選択 |
適正検査1:分析
2020年度の適性検査1の内容は、これまでの傾向と比べてかなり変化があった印象です。より論理性を問う問題が多くなり難易度も高くなりました。
第1問-問1
資料読み取りかつ論理性が問われる問題です。難易度は決して高くないのですが、一つ間違えると連鎖的に間違える恐れがあります。またこの設問は次問以降とつながっているため、慎重に読み解く必要があります。
第1問-問2
論理性が問われる問題です。問1と連動しています。問1が正解できていないと、この問題も正解を導けません。
第1問-問3
論理性が問われる問題です。問1、問2と連動しています。一見そう見えませんが、難問だと思います。正答率は低いのではないでしょうか。
第1問-問4
読解力が問われる問題です。比較的やさしい問題です。
第1問-問5
作文問題です。課題文に沿った結論を簡潔にまとめる力が問われる問題です。難易度は高くありません。
第1問-問6
漢字問題です。文章の中から間違っている箇所に〇を囲む問題です。平成28年度の過去問と似たタイプの出題方式です。
第2問-問1
知識問題です。資料の歴史上の人物を答える問題です。ごく簡単な問題です。
第2問-問2
資料読み取り問題です。比較的やさしい問題です。
第2問-問3
歴史上の人物の知識+資料読み取り問題です。比較的やさしい問題です。
第2問-問4
資料読み取り問題です。比較的やさしい問題です。
第2問-問5
公民の知識+資料読み取り問題です。比較的やさしい問題です。
第2問-問6
地図記号の知識+読み取り問題です。条件を正しく読み取って整理する力が問われる問題です。難易度高いです。限られた試験時間の中で正しい正解を導き出すのは骨が折れるかもしれません。
東大附属は適正検査1、2に関わらず、地図記号を使う問題が多いのです。地図記号の習得は必須です。
適正検査1:まとめ
第2問は例年並みの難易度でしたが、第1問がかなり難易度が上がったように感じます。適正検査1でありながら、読解力よりも、資料を整理して結論を導き出す論理力が問われる問題の割合が増えています。この傾向は薄々感じていましたが、2020年度でそれがはっきりしたような気がします。