うちの子は入試の前々日までケアレスミスがなくなりませんでした。かなりひどいレベルで、模試では毎回得点換算で15から20点のケアレスミス。入試では致命的です。逆にこのケアレスミスをなくせば突破口がみえてきます。
入試1週間前、いまだにケアレスミス連発
- 記号で答えなさい。
- 答えは一つとは限らない。
- 誤っているものを選びなさい。
- 2桁の概数で答えなさい。
記号で記しなさいと書いてあるのに言葉で答えてしまう。答えは一つとは限らないと書いてあるのに一つしか答えない。誤りを選びなさいと書いてあるのに正しいものを選んでしまう。
このようなケアレスミスは重要なところにアンダーラインを引くことで基本的には撲滅できるはずです。ですから私も口酸っぱく何度も何度もアンダーラインを引くように指導しました。
しかし簡単そうに思えるアンダーラインを引くという作業ができない。少ししかできないというレベルではなく全然できなのです。
入試一週間前になってもアンダーラインを引くという習慣ができません。何度注意してもだめです。
一度大ゲンカになりました。
子供:わからない。理由はない。
父:重要性はわかってるの?
子供:わかってる。
父:じゃあ、何で引かないの?
子供:わからない。
親としてはなぜこれだけ注意してもアンダーラインが引けないのか理解ができません。子供は決してアンダーラインの重要性をわかっていないわけではないのです。わかっていながら「なぜか」できないのです。
さすがに試験一週間前でこのありさまなので焦りました。本番までにはできるようになるだろうと考えてきたのですが、いっこうにできるようにならない。過去問を解かせてみるとアンダーラインが引けない。そしてそれによるケアレスミスがちらほら。
本当に困りました。ここまでなんとか学力は合格が目指せるところまでにこれたのに、ケアレスミスで不合格では残念です。それだけは避けたい。実力でだめなら仕方ないですが、ケアレスミスで自滅は後悔しきれません。
アンダーラインを引かせる秘策を思いつく
焦る中、思いついたのが問題を解かずに問題文にアンダーラインだけを引く練習です。
わかっていながらアンダーラインを引くことができないのは、いざテストになると問題を解くことに意識がいってしまうせいではないか(早く解かなくてはいけないなど)と仮定してみました。もしそうならば問題を解かずに問題文にアンダーラインを引くことだけに注意を払えばできるのでは?という思いつきです。
結果、これが大成功でした!
最初は子供と一緒に問題文を見ながらアンダーラインを引くところを指し示し、引く作業自体は子供にやってもらいました。
1年分の過去問をこのように一緒にやった後、今度は見守りながら子供一人でアンダーラインを引く練習をしてもらいました。横から見てアンダーラインを忘れている場合は時折り口出しをしました。これを過去問で数年分やったところ、ついに一人で適切にアンダーラインを引けるようになりました。
最後に仕上げとしてアンダーラインを引くことを意識しながら過去問を解く練習をしてみました。大成功です。見事に引けるようになりました。
そして子供の感想として「アンダーラインを引くと理解しやすくなる」と本人もアンダーラインの効用が腑に落ちたようです。
これがなんと試験前日の出来事でした。
実際の試験での効果
入試終了後、問題用紙を確認したところ、適切にアンダーラインを引いてありました。答え合わせをしてみたところ、きちんと問題の意図を理解して解答しており、合否はともかく実力を出し切っていると感じられました。
うちの子は極端だったのかもしれませんが、どんなお子さんもケアレスミスというのは少なからずあるはずです。入試では数点の差が合否を分ける場合があります。ケアレスミスをなくすだけでぐっと合格に近づきます。お子さんの答案を時おり見てあげて、どんな風なケアレスミスをしやすいのか確認してみるとよいでしょう。