適性検査

東大附属【実技の特徴と対策】

東大附属の試験は実技があって独特と言われます。実技の内容を一言で表すのは難しいのですが、過去の傾向を分析すると4つのタイプに分類できそうです。①立体物・模型作成、②平面図展開×面積計算、③構造理解、④感性問題、の4つです。

実技の内容は決して難しくはないのですが、対策なしで試験に臨むのは無謀です。ここでは実技対策のポイントをお伝えします。

注意ポイント

立体物・模型作成問題では道具を使います。線に沿ってハサミでまっすぐに紙を切れない、コンパスで円を描けないという子供が増えているそうです。念のため、自分のお子さんの作図作業を確認してみるとよいかもしれません。また作図に必要な山折り、谷折りといった基本用語は知っておく必要があります。

実技の問題傾向

年度 問題 内容 出題タイプ
2021年度 第1問 ロボットカーのプログラム動作を表したものとして正しい図を選ぶ。 3
第2問 製作用紙を使って立体を作成する。 1
2020年度 第1問 製作用紙を使って立体を作成する。 1
第2問 製作用紙を使って立体を作成する。 1
2019年度 第1問 曲を聞いて適した選択肢を選択する。 4
第2問 曲に適した作品名とポップアートカードの作成。 4
2018年度 第1問(問1~3) 折り紙を指示通りに折ったり、切る。 1
2017年度(平成29年度) 第1問 曲を聞いて適した選択肢を選択する。曲を聞いて気づいたことを書く。 4
第2問 折り紙を指示通りに折る。 1
2016年度(平成28年度) 第1問 問題図に示されたおもちゃの仕組みとして正しいものを選択肢から選択する。 3
第2問 問題図に示されたおもちゃの仕組みとして正しいものを選択肢から選択する。 3
第3問 問題文に従って作図する。 1に近いか?
第4問 問題文に従って折り紙で指定の模様を作成する。 1に近いか?
2015年度(平成27年度) 第1問 問題文の図の展開図を書く。 2
第2問 製作用紙を使って立体を作成する。 1
第3問 第2問の立体の表面積を求める。 2
2014年度(平成26年度) 第1問 立体をある方向から見た場合の平面図を書く。 2
第2問 複数の断面図から全体像の平面図を書く。 2
第3問 立体の表面積を求める。その表面積と同じ面積の直角三角形を画用紙から切り抜く。 2
2013年度(平成25年度) 第1問(問1~4) 指示に従って模型を作る。 1
2012年度(平成24年度) 第1問(問1~3) 指示に従って模型を作る。 1
2011年度(平成23年度) 第1問(問1~2) 問題図と同じ模様になるように、折り紙を折った後、適切な場所をはさみで切る。 2に近いか?
2010年度(平成22年度) 第1問 問題文の図の展開図を書く。 2
第2問 第1問の展開図に従って、立体を製作する。 1

時系列で見ると、実技にもトレンドがあるように思います。私見ですが、次のように分類できそうです。

1.立体物・模型作成

問題文の指示に従い、材料を使って立体物を作る問題です。指示内容を理解し手順通りに作業できるかが問われています。過去問では、2020年度、2018年度、2017年度第2問、2015年第2問、2013年度、2012年度がこのタイプです。

2.平面図展開×面積計算

立体構造物を見て、平面図に落とし込む問題です。またそれに関連して表面積を求める計算問題が出されることがあります。過去問では、2015年度、2014年度がこのタイプです。

3.構造理解

モノが動く仕組みの理解を問う問題です。過去問では、2021年度第1問、2016年度第1問、第2問がこのタイプです。

4.感性

2016年度まで実技は空間認識や構造理解など理論的な問題ばかりでしたが、2017年度に曲を聞いて気づいたことを書くという感性を問う出題がされました。続いて2019年度にも曲を聞いて問に答える問題が出題されています。

実技で合否が決まるという噂は本当か?

受験体験ブログなどで、東京大学教育学部附属中等教育学校の適性検査Ⅰ、Ⅱは足切り程度で、実技で合否が決まるというようなコメントが時おり見受けられます。しかし、これは少し誤解があるように思います。

私見ですが、実技もあくまで検査項目の一つで合否は適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱ、実技の総合判断で決まると考えています。実技が合否のポイントのように言われるのは、実技は点数に差がつきやすいからではないかと思います。

採点基準の内情はわかりませんが、実技の場合、設問を読み取れないと全くできずに0点ということもあり得るかもしれません。

取り組む姿勢に対して部分点はあるのか?

大原予備校の名物、SOKKURIテストでは実技において「取り組む姿勢」の部分点がありました。しかし実際の試験でそのような部分点があるのかという点においては私はやや懐疑的です。

実技は受験生40人当たり2人の試験官です。実技40分の試験時間内に個人個人の「取り組む姿勢」を2人の試験官で適正に評価するのは難しいのではないかと思います。

だからこそ実技において「取り組む姿勢」というあやふやなものをあてにするのではなく、確実に完成させる力を身に着けるのが大事だと思います。

実技に必要な2つの能力

適性検査Ⅰ、Ⅱと同様に、実技もお父様・お母様自身で一度解いてみることをお勧めします。そうすることによってこの実技で求められている能力がわかってくるのではないかと思います。

私自身も実際に実技問題を解いてみました。そして感じたのが次の2つの能力です。

設問を理解する力

実技を解く出発点となるのが設問で説明されている内容を理解する力です。実技の例として折り紙で指示通りの形を作るものがあります。

このような力をつける訓練として、レゴブロックやプラモデルを説明書通りに作ってみるというのもよいでしょう。また家電製品をマニュアル通り動かせるかなども訓練になると思います。

やり抜く力

2020年度の実技は過去問の傾向とやや異なる内容で、かつ難易度が上がったように思います。試験中にパニックになってしまったり、諦めてしまった受験生もいるのではないかと思います。

このような時に大切なのが折れない心です。そして諦めずにやり抜く力です。さきほど2020年度の実技は難易度が上がったと言いましたが、実際には一見難しそうに見えるだけで、手順通りやっていけばできる問題です。やり抜く力さえあれば必ずできるはずです。

実技対策の実際

折り紙練習は必須

実技は手先の器用さを問うものではないと書きましたが、それでも折り紙で鶴は作れるようにしておきたいところです。

折り紙を折る練習をすることで、東附の実技で時おり出題される「山折り・谷折り」も簡単にできるようになるでしょう。

※上記は、我が家でも購入した本です。難しい折り紙ができるようになる必要はないです。基本的なものを確実に、そしてできればスピーディーにできるようにするのがよいかと思います。

ロープワークはやっておきたい

最近は出題がないのですが、図にかかれた通りにひもを結ぶロープワークも対策をしておきたいところです。大原予備校の実技対策でもロープワークは力を入れていました。基本的には指示に従って作業を行う問題になると思いますので、次のような本でいくつかロープワークをやってみるとよいでしょう。

※ロープワークはできると実用上役に立ちます。受験対策と思わず楽しみながらやるとよいでしょう。

レゴブロックはお勧め

過去問を見ると設問に従って立体図形を作成するものがあります。このようなことの対策として、レゴブロックでいろいろなものを組み立ててみるというのは有効だと思います。

自由に組み立てるのも創造性を高めてよいのですが、東附の実技の場合、手順通り組み立てる出題となるため、セット組されたレゴブロックがよいかもしれません。

大原予備校を活用する

我が家では実技対策は大原予備校を活用しました。大原予備校には10月下旬の秋期講習から参加しました。

大原予備校の実技対策はかなり充実しています。ただし塾におまかせのスタイルでは効果半減です。大切なのは復習です。塾でできなかった実技は家で何度かやってみることが重要です。

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